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zoom RSS 悠々自適  幽幽自擲

<<   作成日時 : 2006/07/08 22:22   >>

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 (7月1日に吉野弘氏の詩「仕事」を引用しました。続いて、次の詩の一部を引用させてもらおうと思っていました。少し寝込んで予定が狂いましたが、今日、実行。肩はあいかわらず痛みます)

 清岡卓行氏に、『一瞬』(思潮社)という70歳代に書かれた詩を編んだ詩集があります。その詩集に「半世紀ぶりの返信」という作品が載っています。

 生きているのか死んでいるのか
 五十年ほど消息を知らない友へ
 同窓会の古ぼけた名簿をたよりに
 上下二巻の
 大型で手に重い本を送った


で始まる長い作品です。その本を送ったお礼の返信から、59年ほど昔に遡って、それからのいろいろな思いを記した詩です。
その一部を、勝手に抜粋します。
清岡卓行氏が送った上下2巻の大型の本は『マロニエの花が言った』(新潮社)という作品だと思います。「新潮」に10年間連載されたものをまとめて1999年秋に出版されました。「半世紀ぶりの返信」の詩が発表されたのは2000年でした。
 本を送ったことの返事の手紙が来ます。
 
 十数年前に工業技術院科学技術研究所を
 定年でやめた後は
 悠悠自適という理学博士から
 「突然のことでちょっと吃驚しましたが
 たいへん嬉しく」などと
 昔ながらの端正な文字が送られてきたのだ。
 わたしはといえば、二十年ほど前に大学の教職を捨て
 その後は幽幽自擲の物書き。
 

 幽幽自擲(ゆうゆうじてき)はフランス文学者の渡辺一夫先生の造語だそうで、
 幽は 奥深くもの静かとか、世間に出ないでかくれている。ひそむとか、 人の目に見えない世界といった意味。擲は、なげうつとい字で、なげやりという意味があります。なんとなく感じがつかめそうです。(清岡卓行氏の「ゆうゆうじてき」にあてはまるとは思えませんが)
 
 それから、学生時代の思い出などが出てきますがそこは省略して。
 
 こんなふうに 戦争中
 いちばん親しかった友との思い出が
 生き生きとよみがえりはじめたが
 かれからの半世紀ぶりの手紙に眺めたものは
 社会での自分の仕事を果たしたあと
 穏やかな日常に生きている
 かれの幸福そうな現在に姿であった。
 かれは専門の化学とはほとんど縁を切り
 午前は読書とパソコン
 午後はテレビと雑用
 そして週に二回テニスクラブでテニスなど
 残り少ない人生を楽しむために
 「利己的な生活」を送っており
 「汗顔の至りです」と記していた。


この詩は、清岡卓行氏が77か78歳のことです。
「幽幽自擲」「利己的な生活」。
自分の会社を辞めたあとの生活を考えています。
「午前は読書とパソコン/午後はテレビと雑用」。私のこれからの生活にこのイメージはあるのですが。スポーツもせきたらしたいですが、少なくても何か身体を動かすことはしなくては。

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